群馬県で産業廃棄物収集運搬業許可(積替え・保管を除く)の取得を考えている方にとって、申請書類や運搬車両の準備と同じくらい重要なのが、「欠格要件」の確認です。
「車両も用意したし、講習会も受講した。あとは申請するだけ」と考えていても、申請者や法人の関係者が法律上の欠格要件に該当していると、許可を受けることができない場合があります。
今回は、産業廃棄物収集運搬業許可を申請する前に知っておきたい欠格要件について、特に注意したいポイントを分かりやすく解説します。
1.「欠格要件」とは?
欠格要件とは、簡単にいうと、
「産業廃棄物処理業を適正に行うことができないとされる一定の事情がある場合、許可を受けることができない」
という法律上の基準です。
産業廃棄物は、適正に処理されなければ生活環境や周辺地域に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、許可申請では、
- 事業を適正に行えるか
- 必要な設備や車両があるか
- 経理的基礎があるか
- 講習会を修了しているか
といった点だけでなく、申請者や一定の関係者が欠格要件に該当していないかについても確認されます。つまり、産廃許可では「準備ができているか」だけでなく、**「法律上、許可を受けることができる状態なのか」**を確認することが大切です。
2.どのような場合に欠格要件に該当する?
欠格要件にはさまざまなものがありますが、申請前に特に確認しておきたいものを紹介します。
① 一定の刑罰を受けた場合
一定の犯罪について、法律で定められた刑に処せられ、その執行を終えた日などから5年を経過していない場合などは、欠格要件に該当することがあります。
ここで注意したいのは、
「前科がある=必ず産廃許可が取れない」
という単純なものではないことです。
どのような犯罪だったのか、どのような刑を受けたのか、いつ刑の執行を終えたのかなど、法律上の要件を確認する必要があります。
例えば、
「昔、罰金を払ったことがある」
という場合でも、それだけで許可の可否を判断することはできません。「昔のことだから大丈夫だろう」と自己判断せず、具体的な内容を確認することが重要です。
3.破産したことがある場合は?
破産についても、欠格要件が定められています。
法律上、破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない場合などは、欠格要件に該当します。ただし、
「過去に破産したことがある人は、産廃許可を永久に取得できない」
という意味ではありません。現在、復権しているかなど、申請時点の状況を確認する必要があります。過去の破産だけを理由に「許可は無理」と判断するのではなく、現在の法律上の状態を確認することがポイントです。
4.過去に許可を取り消されたことがある場合
過去に産業廃棄物処理業などの許可を取り消されたことがある場合も注意が必要です。
一定の許可取消処分を受けた場合、取消しから5年間が経過していないなど、法律上の欠格要件に該当することがあります。また、許可取消しを避けるために、一定の場合に事業を廃止する届出を行った場合についても、欠格要件に関する規定があります。
そのため、
「取消しになる前に廃業すれば問題ない」
とは限りません。過去に産廃関係の許可取消しや行政処分を受けたことがある場合には、現在の会社で新たに許可を申請する前に、影響がないか確認しておくことが大切です。
5.法人は「代表者だけ」を確認すればいいわけではない
法人で産業廃棄物収集運搬業許可を申請する場合、特に注意したいのがここです。
「代表取締役に問題がなければ大丈夫」と考えてしまう方もいますが、そうとは限りません。欠格要件については、法律上、法人の役員や政令で定める使用人についても確認が必要です。
そのため、法人の場合は、
- 代表者
- 役員
- 政令で定める使用人
などについて、欠格要件に該当する事情がないかを確認しておく必要があります。また、過去に別の会社で産業廃棄物関係の行政処分を受けたことがある役員がいる場合など、現在の会社の許可に影響する可能性もあります。
「今の会社では違反していないから関係ない」とは限らない点に注意しましょう。
6.暴力団員等についても厳しく確認されます
産業廃棄物処理業では、暴力団員等に関する欠格要件も定められています。
例えば、
- 暴力団員である者
- 暴力団員でなくなった日から一定期間を経過していない者
- 法人の役員や政令で定める使用人に該当者がいる場合
- 暴力団員等が事業活動を支配している場合
などが欠格要件の対象となります。産業廃棄物処理業は生活環境の保全と密接に関わるため、この点についても厳格な確認が行われます。
7.申請前に確認しておきたい5つのポイント
産業廃棄物収集運搬業許可を申請する前に、次の点を確認しておきましょう。
CHECK 1
過去に一定の刑罰を受けていないか?
CHECK 2
破産に関する欠格要件に該当していないか?
CHECK 3
過去に産業廃棄物処理業などの許可取消しを受けていないか?
CHECK 4
法人の役員や政令で定める使用人に問題がないか?
CHECK 5
過去の行政処分などが現在の会社に影響しないか?
特に注意したいのが、「昔の罰金」や「以前の会社での行政処分」です。何年も前の出来事であっても、内容によっては現在の許可申請に関係する可能性があります。
8.「昔のことだから大丈夫」と自己判断しないことが大切
欠格要件については、実際のご相談でも、
「10年以上前の罰金だけど大丈夫?」
「以前の会社で行政処分を受けたことがある」
「役員に過去の処分歴がある」
など、過去の事情について確認したいケースがあります。このような場合は、単純に「大丈夫」「許可が取れない」と判断するのではなく、いつ、誰が、どのような処分を受けたのかを確認したうえで、現在の法律上の欠格要件に該当するかを判断することが重要です。
申請書類を作り始めてから問題が発覚すると、準備した時間や費用が無駄になってしまう可能性もあります。だからこそ、産廃許可の準備は「書類を作る前の確認」から始めることが大切です。
まとめ|産廃許可は申請前の「要件確認」が重要
産業廃棄物収集運搬業許可では、車両や講習会、申請書類などの準備だけでなく、欠格要件に該当していないことの確認も重要です。
特に、
- 過去に一定の刑罰を受けたことがある
- 過去に破産手続を経験している
- 以前に産廃関係の許可取消しを受けたことがある
- 法人の役員や政令で定める使用人に気になる事情がある
- 過去に別会社で行政処分を受けたことがある
という場合には、申請前に確認しておきましょう。
「昔の罰金が許可に影響するのか分からない」
「以前の会社で受けた行政処分が心配」
「法人の役員について確認したい」
という方は、自己判断で申請を進める前にご相談ください。
群馬県太田市のむらかみ行政書士事務所では、産業廃棄物収集運搬業許可について、申請前の要件確認から必要書類の確認、申請書類の作成までサポートしています。
群馬県で産業廃棄物収集運搬業許可をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。
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群馬県太田市
むらかみ行政書士事務所
行政書士 村上 温子



